SIMスロットがなくなった時代:iPadでeSIMだけで旅行する方法

ひと目でわかる要点
SIMスロットのない最新iPadでeSIMだけで海外旅行中にインターネットを使う方法をご紹介します。
SIMスロットがなくなった時代:iPadでeSIMだけで旅行する方法
Appleは物理的なポートやスロットを減らす方向へ、着実に製品を進化させてきました。イヤホンジャックがなくなり、iPhone 14 Proの米国モデルで初めてSIMトレイが取り除かれ、いまやiPadもeSIM専用の時代に入りつつあります。
2024年に発売されたM4 iPad ProとM2 iPad Airは、物理SIMスロットを完全に廃したeSIM専用モデルです。この変化は多くのユーザーに「SIMカードなしで海外のインターネットはどうするの?」という疑問を抱かせました。
結論から言えば、eSIM専用のiPadは海外旅行でむしろより便利です。このガイドでその理由と活用法を詳しく解説します。
iPadのモデル別eSIM対応状況
eSIM専用モデル(物理SIMスロットなし)
| モデル | 発売年 | SIM方式 |
|---|---|---|
| M4 iPad Pro 11インチ | 2024 | eSIM専用 |
| M4 iPad Pro 13インチ | 2024 | eSIM専用 |
| M2 iPad Air 11インチ | 2024 | eSIM専用 |
| M2 iPad Air 13インチ | 2024 | eSIM専用 |
| iPad mini(A17 Pro)第7世代 | 2024 | eSIM専用 |
eSIM + nano-SIM対応モデル
| モデル | 発売年 | SIM方式 |
|---|---|---|
| M2 iPad Pro 11インチ | 2022 | eSIM + nano-SIM |
| M2 iPad Pro 12.9インチ | 2022 | eSIM + nano-SIM |
| M1 iPad Air(第5世代) | 2022 | eSIM + nano-SIM |
| iPad(第10世代) | 2022 | eSIM + nano-SIM |
| iPad mini(第6世代) | 2021 | eSIM + nano-SIM |
| M1 iPad Pro 11インチ | 2021 | eSIM + nano-SIM |
| M1 iPad Pro 12.9インチ | 2021 | eSIM + nano-SIM |
| iPad Air(第4世代) | 2020 | eSIM + nano-SIM |
| iPad(第8世代) | 2020 | eSIM + nano-SIM |
eSIM非対応モデル
iPad Air第2世代以前、iPad第6世代以前、iPad mini第4世代以前のモデルはeSIMに対応していません。
重要:Wi-Fi + Cellularモデルのみ
iPadのeSIMはWi-Fi + Cellularモデルでのみ利用できます。Wi-Fi専用モデルにはeSIMが搭載されていません。購入時は必ずCellularモデルかどうかを確認してください。
確認方法:iPadの背面にアンテナライン(プラスチックの帯)が見えればCellularモデルです。または設定 > 一般 > 情報に「モバイルデータ通信番号」の項目があればCellularモデルです。
iPadに旅行用eSIMを設定する
事前準備
旅行用eSIMをiPadにインストールする前に、次を確認してください。
- iPadOSのバージョンを確認:最新のiPadOSにアップデート(iPadOS 16以降を推奨)
- Wi-Fi接続:eSIMのインストール中はインターネット接続が必要
- eSIMの購入:esimoaで渡航先の国・地域に合うeSIMを比較して購入
- QRコードまたはアクティベーションコードを準備:購入したeSIMのインストール情報を確認
インストール方法(QRコード)
方法1:別の端末にQRコードを表示する
- iPhoneや別の端末で、eSIM購入後に受け取ったQRコードを画面に表示
- iPadで設定 > モバイルデータ通信 > eSIMを追加をタップ
- QRコードを使用を選択
- iPadのカメラで、別の端末の画面に表示されたQRコードをスキャン
- eSIMプロファイルをダウンロードし、インストールを確認
- 「モバイルデータ通信」を新しいeSIMに設定
方法2:手動入力
QRコードのスキャンが難しい場合:
- 設定 > モバイルデータ通信 > eSIMを追加
- QRコードを使用 > 下部の詳細を手動で入力
- eSIM事業者から提供されたSM-DP+アドレスとアクティベーションコードを入力
- プロファイルをダウンロードしてインストール
方法3:eSIMアプリを使う
一部のeSIM事業者(Airaloなど)は専用アプリからのインストールに対応しています。
- App StoreでeSIM事業者のアプリをインストール(例:Airalo)
- アプリ内でeSIMを購入、または購入済みのeSIMを選択
- 「インストール」ボタンをタップ
- 自動的に設定画面へ移動し、インストールが進む
インストール後の確認
インストールが完了したら:
- 設定 > モバイルデータ通信に新しいeSIMプランが表示されているか確認
- モバイルデータ通信が新しいeSIMに設定されているか確認
- ステータスバーに事業者名と電波強度が表示されているか確認
- Safariでウェブページを開き、インターネット接続をテスト
iPadのeSIMとiPhoneのeSIM:違いを知っておく
iPadにeSIMをインストールする手順はiPhoneと似ていますが、いくつか重要な違いがあります。
データ専用
iPadのセルラーはデータ専用です。iPhoneのように電話をかけたりSMSを送ったりすることはできません。したがって:
- 旅行用eSIMはほとんどがデータ専用なので、iPadと完全に相性が良い
- eSIMに含まれる通話・SMS機能はiPadでは使えない
- FaceTime通話はデータ経由で可能(電話番号ではなくApple IDベース)
デュアルeSIM対応
最新のiPadは複数のeSIMプロファイルを保存できますが、同時に有効化できるデータプランは1つだけです。
- iPhoneはデュアルSIM(eSIM + eSIM、または物理SIM + eSIM)で2回線を同時に有効化できる
- iPadは一度に1つのモバイルデータプランのみ
- 複数のeSIMを保存しておき、国の移動時に切り替えることは可能
Apple IDとの連携
iPadのeSIMはApple IDと連携します。
- 同じApple IDでサインインした他の端末でiMessageやFaceTimeが使える
- iPadのeSIMデータでiCloudの同期が可能
- iPhoneのテザリングとiPadのeSIMを状況に応じて使い分けられる
iPadを旅の相棒として活用する
なぜiPadが旅行に役立つのか
スマートフォンより大きな画面を持つiPadは、旅行で独自の強みを発揮します。
1. ナビゲーションと地図
- 大きな画面で地図を見ると道案内がずっと楽
- Googleマップ、Appleマップともにオフライン地図の保存に対応
- レンタカー旅行ではホルダーに載せてナビとして活用
- 旅程と地図を同時に確認できる画面サイズ
2. 翻訳とコミュニケーション
- Apple「翻訳」アプリでリアルタイムの会話翻訳
- 大きな画面に翻訳結果を表示すれば現地の人も読みやすい
- カメラで看板やメニューを翻訳(Googleレンズなど)
3. エンターテインメント
- 飛行機、電車、ホテルでNetflixやYouTubeを視聴
- 電子書籍を読む(Kindleなど)
- ポッドキャストや音楽を楽しむ
- 旅行写真の編集(Lightroom、Snapseedなど)
4. 仕事と生産性
- メールの確認と返信
- 書類の作成・編集(Pages、Word、Googleドキュメント)
- プレゼンテーション(Keynote、PowerPoint)
- Apple Pencilでのメモやスケッチ
5. 写真の管理
- 旅行中に撮った写真を大画面で確認
- 写真の編集とSNSへの投稿
- iCloudによる写真のバックアップ
- 家族や友人への写真の共有
旅行時のiPad eSIM活用シーン
シーン1:ヨーロッパのバックパック旅行
- ヨーロッパ地域eSIM1つで複数の国のデータをまかなう
- 電車の中で次の都市の情報を検索
- カフェで旅行ブログを執筆
- 宿泊先でNetflixを視聴
シーン2:家族でのリゾート旅行
- iPadを子どものエンターテインメント端末として活用
- レストランの検索と予約
- 観光地のチケット購入とQRコードの表示
- 家族写真をその場で編集・共有
シーン3:海外出張
- 移動中のメールやメッセンジャーの確認
- 会議資料の最終チェック
- ビデオ会議への参加(Zoom、Teams)
- 空港ラウンジでの業務処理
シーン4:レンタカー旅行
- iPadを車載ホルダーに装着
- eSIMデータでリアルタイムナビゲーション
- 周辺のグルメ、ガソリンスタンド、観光地を検索
- Apple Musicでドライブ中の音楽を再生
iPadから他の端末へデータを共有する
Cellular版iPadのもう1つの利点が**インターネット共有(Personal Hotspot)**機能です。
インターネット共有の設定
- 設定 > モバイルデータ通信 > インターネット共有をオンにする
- Wi-Fiのパスワードを設定
- 他の端末からiPadのテザリングに接続
活用シーン
iPadがメインのデータ端末の場合
- iPadに大容量のeSIMをインストール
- iPhone、MacBook、Nintendo SwitchなどをiPadのテザリングに接続
- iPad1台のeSIMで複数の端末がインターネットを利用
iPhoneがメインのデータ端末の場合
- iPhoneに旅行用eSIMをインストール
- iPadはiPhoneのテザリングに接続して使用
- iPhoneのバッテリーが少なくなったときだけiPadのeSIMを有効化
Instant Hotspot(同じApple ID)
同じApple IDでサインインしたApple製品同士は、Instant Hotspot機能によりパスワード入力なしで自動接続されます。
- iPadのWi-Fi設定にiPhoneのテザリングが自動的に表示される
- タップ1回ですぐに接続
- 使わないときは自動的に接続解除(バッテリー節約)
この機能を使えば、iPhoneとiPadの間でeSIMのデータを柔軟に共有できます。
eSIM専用iPadを使うときの注意点
1. eSIMは事前にインストールしておく
物理SIMスロットがないため、現地の空港でSIMカードを購入することはできません。必ず出発前にeSIMをインストールしておいてください。
2. 複数のeSIMプロファイルを保存しておく
複数の国を訪れる旅行なら、国や地域ごとのeSIMをあらかじめインストールしておけます。国を移動する際は設定 > モバイルデータ通信で有効なeSIMを切り替えるだけです。
3. データ容量の管理
iPadは画面が大きいぶん、スマートフォンよりデータ消費が多くなることがあります。
- 動画の画質を調整:YouTubeやNetflixなどで画質を720p以下に設定
- バックグラウンドデータを制限:設定 > 一般 > Appのバックグラウンド更新を無効化
- 自動ダウンロードをオフ:iCloudやApp Storeの自動ダウンロードを無効化
- Wi-Fiを優先:可能な場面ではWi-Fiを使い、eSIMは移動中だけに
4. APN設定の確認
一部のeSIM事業者では手動のAPN設定が必要になる場合があります。
- 設定 > モバイルデータ通信 > モバイルデータ通信のオプション > モバイルデータ通信ネットワーク
- eSIM事業者から案内されたAPN情報を入力
- ほとんどは自動設定されますが、接続できないときに手動設定を試してください
5. 旧モデルからの移行
物理SIM + eSIMモデルからeSIM専用モデルに買い替えた場合:
- 既存の物理SIMの契約は、事業者にeSIMへの切り替えを依頼する必要がある
- 既存のeSIMプロファイルは新しいiPadへ転送可能(eSIM転送機能)
- 旅行用eSIMは新規に購入してインストールするのが一般的
iPadとiPhone:旅行用eSIMはどちらに入れる?
どちらもeSIMに対応している場合、旅行用eSIMはどちらの端末に入れるのがよいでしょうか。
iPhoneに入れるほうがよい場合
- 常に携帯している:iPhoneはいつもポケットにあるので、いつでもデータが使える
- 通話・SMSが必要なとき:一部のeSIMには電話番号が含まれる
- カメラの活用:その場で写真を撮ってすぐアップロード
- 地図・ナビ:歩きながら使うにはスマートフォンが便利
iPadに入れるほうがよい場合
- 大画面での作業:メール、書類作業、ビデオ会議
- エンターテインメント:飛行機やホテルでの動画視聴
- ナビゲーション:レンタカー旅行でホルダーを活用
- バッテリーの分散:iPhoneのバッテリーを節約したいとき
いちばん良い戦略:両方に入れる
予算が許すなら、iPhoneとiPadの両方にeSIMを入れるのがもっとも柔軟です。esimoaで手頃なeSIMを比較すれば、2台に入れても大きな負担にならない場合があります。
または片方の端末にeSIMを入れ、もう片方はテザリングでつなぐ方法も効率的です。
esimoaでiPad向けのeSIMを探す
iPadに適したeSIMを選ぶ基準
- データ専用プラン:iPadはデータしか使わないので、データ専用eSIMがもっとも経済的
- 十分なデータ容量:大画面ぶんデータ消費が多くなりうるので、余裕のある容量を選ぶ
- 地域(リージョン)eSIM:複数の国を訪れるなら地域eSIMが便利
- 有効期間:旅程より1〜2日余裕のある有効期間を選ぶ
- テザリング対応の有無:他の端末と共有する予定なら、テザリング可能なeSIMを選ぶ
esimoaで比較する
- esimoaにアクセス
- 訪問する国または地域を選択
- 希望のデータ容量と期間を設定
- 複数のeSIM事業者の価格、カバレッジ、レビューを比較
- 最適なeSIMを選んで購入
- QRコードまたはアクティベーションコードを受け取り、iPadにインストール
よくある質問
Q:Wi-Fi専用のiPadにeSIMをインストールできますか?
A:いいえ、できません。eSIMはWi-Fi + Cellularモデルにのみ搭載されています。Wi-Fi専用モデルではモバイルデータ通信を利用できず、iPhoneのテザリングやWi-Fiネットワークに頼る必要があります。
Q:iPadにeSIMはいくつまでインストールできますか?
A:最新のiPadモデルは複数のeSIMプロファイルを保存できます(通常8つ以上)。ただし同時に有効化できるモバイルデータプランは1つだけです。複数の国のeSIMを事前にインストールしておき、移動時に切り替えてください。
Q:iPadのeSIMで電話をかけられますか?
A:iPadのセルラーはデータ専用なので、通常の音声通話はできません。ただしFaceTimeやWhatsAppなど、インターネット経由の通話アプリは利用できます。
Q:eSIM専用のiPadで既存の通信事業者の契約を使えますか?
A:これまで物理SIMで使っていた契約は、事業者に連絡してeSIMへの切り替えを依頼する必要があります。主要な事業者の多くはeSIMへの切り替えに対応しています。
Q:iPadでeSIMを削除して再インストールできますか?
A:はい、可能です。設定 > モバイルデータ通信でeSIMプランを削除できます。ただし旅行用eSIMの中には一度削除すると再インストールできないものもあるため、削除前に事業者のポリシーを確認してください。
まとめ:eSIM専用時代を恐れる必要はありません
物理SIMスロットがなくなることは最初こそ不便に感じられるかもしれませんが、実際にはeSIM専用は旅行者により大きな自由と快適さをもたらします。
- 空港でSIMカードを買うために並ぶ必要がない
- 小さなSIMカードを紛失する心配がない
- 複数の国のeSIMを事前に入れておき、すぐに切り替えられる
- 物理SIM交換用のピンや道具が不要
- esimoaで事前に最安値を比較して購入できる
iPadを旅の相棒にしたいなら、esimoaで渡航先に最適なeSIMを探してみてください。eSIM専用時代は不便さではなく、よりスマートな旅の始まりです。

